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J.S.Bach の天才たる所以

J.S.Bach は私にとって神に等しい存在に思っている。音楽という芸術を恐ろしい程の高みで完成させているからだけど、その神ほどに天才と思う事象をひとつ挙げてみる。

五線譜で見かけるシャープ記号、#。これはドイツ語では十字架をも意味する。おそらく # の形が似ているからだと思うけど、実際、ドイツ語の音楽用語のシャープは「Kreuz」となり、十字架も「Kreuz」となる。

さて、Bach は、曲で唯一神を表す手段として、このシャープを五線譜の一番上の線に一つだけ書いたホ短調を用いたと言われている。はっきり言って下世話な表現となるが、そんなことまで気にして作曲している人が現代いるだろうか。ひとつひとつの音符はもちろんのこと、五線譜上の見た目でも表現するなんて、そうそうできることではないと思う。私もそのような高みに昇りたいとは思うが、Bach の足の爪の垢にも遠く及ばない。

あと、よく長調は明るい音楽で短調は暗い音楽と思われるが、Bach は違った。確かに短調で哀しみを表現することもあるが、基本的に長調は喜びを、短調は祈りを表していたと思う。そしてそれに見合った音符をつけ、芸術性が極めて高い音楽へと昇華させている。

あらゆる観点で音楽で世界観や宗教観を表していた、Bach は天才だと思うし、神だと思う。