ゆたんぶろぐ

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ヨハン・ゼバスティアン・バッハ

ここのところ、毎日ある程度の時間を J.S.Bach の音楽と共に過ごしている。何度聴いても飽きることなく、むしろ聴く度に音楽構成の凄みに気づくという有様である。J.S.Bach の音楽は極めて理論的であり、感情論でメロディーを作ることもない。しかし、それ故に一つ一つの音に信念や愛情を感じるし、理論的に構築された音楽ではあるが、実に優美であり、時に耽美であり、感情で作られた音楽を遥かに越えた美しさや躍動感がある。

その神がかった作品の内、現在の私のベスト 3 を示せと言われると次を挙げる。

1. ミサ曲 ロ短調 BWV 232
出だしから強烈な合唱があり、耽美なメロディーを幾重にも重ねた対位法を構築していく。世間でも音楽至上の最高傑作と言われることもある。私は大学在籍時に Richter 指揮の盤を購入したが、もう 10 年以上私の 1 位に君臨し続けている。
YouTube - Bach - Mass in B minor BWV 232 (Karl Richter, 1969) - 1/14

2. 前奏曲とフーガ ホ短調 BWV548
のっけから複雑なフーガを展開し、オルガンの音色だからこそ提示できる雰囲気があると思う。様々なメロディーが絡み合う音像に、いつも感動の涙を誘われる。これも Richter の盤を愛聴している。
YouTube - J.S. Bach: Prelude and Fugue in E minor BWV 548 (A. Heiller)/1

3. 2 つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043
私は基本的に声楽やオルガン曲をこよなく愛するものの、弦楽で最高に好みなのはこの 1043 番。2 つのヴァイオリンによるメロディーがこれも厳格な対位法により絡み合い、独特の緊迫感を生み出しているが、華やかさも大いにあり、優美な雰囲気に浸ることができる。これも Richter 盤でよく聴いているが、Nigel Kennedy による演奏も好きで、YouTube をよく観ている。
YouTube - Nigel Kennedy - Bach - BWV 1043 - I - Vivace